降圧効果のある食材
血圧を上げる要因の食べ物を徹底排除し、降圧作用のある食材を積極的に摂る
高血圧を改善するにあたり食事のウェイトは非常に大きいのですが、降圧効果のある食習慣がとても重要です。
血圧を下げるための降圧食「毎日飲めば血圧を下げる効果抜群の“酢”」
飲み始めて3週間で血圧が下がる
お酢は、単なる調味料ではなく、健康に役立つ優れものです。こうした見識が、ここ数年ほどで、広く知られるようになりました。もはや常識といってもいいでしょう。
一般に市販されている食酢の酸の濃度は、約4~5%。そのうちの95%を占める成分で、独特のツンとしたにおいのもとである「酢酸」が、酢の健康パワーの主役です。 この酢酸には、多くの健康効果があることがわかっています。が、その中でも代表的といえるのが、血圧の降下作用です。
酢酸には、「レニン・アンジオテンシン系」と呼ばれる、血圧上昇にかかわるホルモンの調節機構を、穏やかに抑制する働きがあります。
このホルモン系が活性化すると、血圧が上がるしくみなので、それを抑制する ことが、血圧の安定につながるというわけです。高血圧の人に、毎日酢を含んだ飲料をとってもらい、血圧の推移を記録しました。2週問ごとに血圧を測る実験で、飲用期問は8過間。ところが最初の2週間で早くも 降圧の降下が見られます。それも、大さじ1杯(1.5ml)の酢をとったよりも、大さじ2杯(30ml)とった人のほうが、さらに早期の段階で、顕著に効果が現れたのです。
平均すると、最大血圧で15mmHG程度」最小血圧で6mmHG程度、血圧が下がりました。では、大さじ3杯なら、もっと効果が得られるかというと、さすがにそれはとりすぎです。l日の摂取量は、多くても大さじ2杯程度が適量です。
酢の摂取をやめると、血圧はまた上がります。とはいえ、4週間たっても、開始2週間前に測定た時より、まだ低いままなのです。これもまた、注目すべき点でしょう。
ちなみに、血圧が正常な人が酢をとることで、低血圧になる心配はありません。
カルシウムの吸収促進と骨粗鬆症を防ぐ
ただし、こうした血圧降下作用も、酢を毎日摂取してこそ期待できるものです。継続しなければ効果は得られません。酢は天然の降圧剤ではマウスを使った実験を行いました。特におすすめなのが「酢牛乳」です。リンゴ酢大さじ1杯と、ハチミツ大さじ1杯に、牛乳を120ml加えて、よく混ぜたサワードリンクです。酢の種類は何でもよいのですが、さわやかでフルーティーな香りの、リンゴ酢が特にお勧めです。
1日に大さじ2杯の摂取を心がけるかたは、朝と晩にコップ1杯ずつ作って飲むのもよいでしょう。しかし、多く摂取しようとして、単に酢だけを倍量にしてはいけません
酢酸は、のどや胃の粘膜を傷めるおそれがあるので、必ず5倍以上に薄めて、濃度を1%以下にしてください。牛乳に酢を加えると、酸によるたんばく変性が起こり、ヨーグルトのようなドロッとした食感に変わります。ハチミツの甘みも加わって、まるでデザートのようにおいしいのです。 また、お酢にはカルシウムの吸収を促進する働きがあります。牛乳と組み合わせることで、カルシウムを効率よく体内に吸収でき、骨粗鬆症の予防にもなるというわけです。
酸っばいものを口に含むと、唾液がたくさん出ますが、唾液に含まれる酵素は食物の滑化を助けます。よって、酢牛乳を飲むタイミングは、食事といっしょがベストでしょう。
お酢には、血圧降下作用のほかにも、内臓脂肪の減少、血糖値上昇の緩和、疲労回復、便秘解消など、さまざまな効果があります。毎日続ければ、「一石五鳥」ほどの効果が得られるでしょう。