現代人に増えているうつ病について

現代人特有のうつ病について

うつ病の原因はまだはっきりわかっていない

ストレス過多が原因?

現代はストレス社会といわれるように、私たちの身の回りには心身に大きく影響するようなストレスがいっぱいです。このために心の不調を訴える人が、争えてきています。

家族がうつ病と診断されたら、どうしてうつ病になってしまったのだろうかとか、何か原因があったのだろうかと考えるのは自然なことです。

人が病気になると、原因を知りたくなるのは人情です。カゼや感染症のような病気であれば、どこで、どのような状況でうつったのか、そのときの体調はどうだったのか、と考えたり、あるいはがんや脳卒中など生活習慣病であれば、食生活やふだんの生活状態、さらには血圧の高低、酒やタバコなどの習慣の有無などをあらためて考えるでしょう。

病気の原因を知ることは、そうした病気にならないようにするためにも必要なことと思われます。

しかし、世の中には原因がわからない病気はいくらでもあります。結論からいってしまうと、実はこのうつ病に関しても、発症の原因が何であるかについては、薬や病気による影響を除き、まだ解明されてはいないのです。

ただ、うつ病の場合、原因はわからないまでも、発症する「きっかけ」、あるいは「誘因」となるような心理的な要因、または環境などの要素があることは否定できません。

現代社会ではうつ病はふえている?

最近、うつ病患者がふえているのではないかということが、よくいわれます。わが国ではうつ病に関する大規模な調査が行われていませんので、はっきりした数字はわかりませんが、実感としてはふえているという専門医が多いようです。

その理由はいくつかあります。

ひとつは、心の不調を感じて病院へ行く人の数が、以前にくらべてふえたことです。

うつ病や神経症など心の病気に関する情報が、いろいろなメディアを通じて普及して、一般の人々の関心が高まってきているとともに、こうした疾患に対する偏見や抵抗感が少なくなってきていることもあげられます。

このため、病院などの精神科を訪れることにためらいを感じる人が少なくなり、気軽に行けるようになったものと思われます。

また、最近の心の病気を扱う病院の形態の変化もあります。駅前に精神科や心療内科のクリニックができたりして、気軽に入れるような雰囲気の医療機関が増加していることも関係がありそうです。

一方、軽いうつ病がふえているせいだともいわれます。従来からの典型的なう病についてはそれほどふえてはいないが、軽いうつ病はふえる傾向にある、というのです。その背景には、以前はうつ病とは診断されなかった軽い症状のものも、最近はうつ病と診断する傾向があるとの指摘もあります。つまり、うつ病と診断する基準の幅が広がって、その分増加したというのです。

いずれにしても、軽いうつ病がふえていることは事実のようです。

現代はストレス社会といわれるように、家族、職場、学校などの人間関係や経済的な問題など、私たちをとり巻く環境にはストレスのもととなるものがたくさんあります。また、社会的な価値観も大きく変化しています。

こうしたことからストレスや不安を感じる人が多くなり、それらがうつ痛をはじめとしたさまざまな心の痛を引き起こしていることは十分に考えられます。前述のように、うつ病はだれでもかかる可能性がある、ありふれた病気です。世の中にはうつ病を起こす引きがねになるような要素がいくらでもあります。その意味では、うつ病は現代病であるともいえそうです。

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