夏の冷房による冷えの頻尿

効き過ぎの冷房で多発する夜間頻尿

膀胱の筋肉の過剰な収縮を解消

夏になると、冷房の効き過ぎた部屋に長時間いたり、暑い屋外と涼しい室内との出入りをくり返したりして、体調をくずす人が急増します。各家庭だけでなく、電車内、デパート、役所、会社、オフィスなど、ほとんどの施設や交通機問では、冷房が十分すぎるくらいに効いていて、汗などかかない環境が増えてきました。

また、食べ物や飲み物も冷たいものが好まれて、夏、体は外からも中からも冷えてしまいます。そのため、夜になっても体が冷えきったままになります。こうしたことが影響して、冬によくある悩みが真夏に頻発するようになります。その代表が、夜間頻尿です。

体は、寒さにさらされると、体内の熟を逃すまいとして、全身の筋肉が緊張します。このとき、膀胱の筋肉も緊張して収縮し、頻繁に尿意を感じるようになります。また、血流が悪くなって、膀胱ばかりか腎臓も正常に働かなくなります。特に、過活動膀胱の人は、冷えで症状が悪化して、1日に10回も20回もトイレに行かなくてはならないほどの頻尿に悩まされることもあります。

さらに、体の冷えが続くと自律神経が乱れ、膀胱の筋肉がかたくなります。そのため、尿をためる容量が減って、夜間頻尿を起こしやすくなるのです。これらを防ぐには、体の冷えを解消する必要があります。

寒くなると、私たちの体は冷えから内臓を守ろうとして、手足の血管の血流を減らして、おなか周辺に血液を集めようとします。そこで、おなかに集まってきた血液を温めれば、全身の血液を効率的に温めることができます。そうすれば、おなかから手足に向かって温かい血液がめぐるようになり、体じゅうの血流がよくなるのです。

血流がよくなれば体温が上昇し、冷えによって生じた膀胱の筋肉の過剰な収縮や自律神経の乱れも正され、夜間頻尿が次第に解消されます。

では、おなかを温めるにほどうすればいいでしょうか。冬ならば、使い捨てカイロが効果的なのですが、夏ではあせもなどを生じる場合があります。そこで、おすすめ♭たいのが腹巻きです。腹巻きは、自分の体から出る熟を利用しているので、おなかを温めすぎてしまうことがなく、ちょうどいい温度を維持することができます。就寝中は、夏でも体温が下がるので、夜間頻尿の人は必ず腹巻きを着けて寝るようにしましょう。

マッサージで腸の緊張をときほぐす方法もおすすめです。冷えると緊張して硬くなるので腸を優しくもみほぐすと緊張も同時にとけます。

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