女性の泌尿器若返り食は「かぼちゃ」
加齢により泌尿器が年々衰え尿トラブルが多発
加齢による衰えを食習慣で補う
主婦のTさん(60歳)今から1年ほど前のことです。65歳になるご主人が定年退職をしたのを機に、ヨーロッパ旅行に行くことになったものの、1日に20回以上もトイレに行き、失禁することもあるので悩んでいました。
中高年の女性の多くが、頻尿や尿もれなどの尿トラブルで悩んでいます。こうした悩みがあると、夜問にトイレに起きるなど安心して眠ることもできなくなります。
女性が尿トラブルを招く大きな理由は、泌尿器の構造にあります。男性の尿道の長さは約20cmですが、女性は約4cmしかないため、どうしても女性は尿もれが起こりやすいのです。 そして尿トラブルは、年齢を重ねるにつれて起こりやすくなります。その大きな理由は、泌尿器を支える筋肉の衰えにあります。
締め付ける尿道括約筋や膀胱から尿を出す膀胱括約筋、尿道、膀胱、肛門などを下から支えている骨盤底筋があります。女性は、こうした筋肉の衰えが出産や加齢によって男性よりも進みやすいのです。もともと女性の骨盤底筋は、男性に比べて薄くできているため、尿道を締めつける力が弱いといえます。そこに出産や加齢などの要因が重なると、尿道のしまりが悪くなって尿もれが起こるのです。
頻尿は、主に膀胱括約筋の衰えによって起こります。膀胱が尿で満たされると、膀胱が収縮し、その出口にある膀胱括約筋が緩んで尿を放出します。 ところが、加齢などで膀胱括約筋の力が落ちると、尿を最後まで出しきれなくなります。その結果、残尿感に悩まされたり、排尿後もすぐトイレに駆け込んだりすることになるのです。
生活習慣の乱れやストレスも、頻尿や尿もれを招く原図になります。 例えば、体を冷やしたり、ストレスがたまっていたり、偏食や無理なダイエットで栄養が偏っていたりすると、女性ホルモンや自律神経の働きが乱れ、泌尿器にも悪影響を及ぼします。こうした中高年の女性に多い尿トラブルを解決する方法の1つとして、おすすめしたいのが「かぼちゃの種」です。
カボチャの種は、泌尿器の若々しさを保つのに役立つ食品。実際、カボチャの種をとったら頻尿や尿もれが解消し、夜中にトイレに起きることもなくなってよく眠れるようになった、と喜ぶ女性がたくさんいます。
かぼちゃのプロフィールはこちら。
泌尿器の若返りにはペポかぼちゃ
日本で流通しているカボチャは大きく分けて、日本カボチャ、西洋カボチャ、ぺポカポチヤの3種類です。どのカボチャの種も泌尿器の働きをよくする働きがあり、昔から世界各地で民問療法の1つとして使われてきました
しかし、スーパーなどで売られている日本カボチャや西洋カボチャの種は、硬い殻に覆われていて、殻をむかないと食べられません。その点、ペポカポチャの種は穀がないため食べやすく、尿トラブルの改善に最適。
ところが、入手しにくいのが難点です。ぺポカポチヤの種は、特に欧米で古くから頻尿や尿もれの改善に使われています。そして、実験でもその働きが証明されています。 ぺポカポチャの種には、リグニンという特殊な成分をはじめ、不飽和脂肪酸やトコフェロール(ビタミンE)などが多く含まれています。こうした成分の働きによって、頻尿・尿もれの改善につながることもわかっています。
リグニンは食物線維の一種で、体内で女性ホルモンの働きの乱れを正し、泌尿器を正常に作用させると考えられています。不飽和脂肪酸は、尿道の開閉をつかさどる尿道括約筋に働きかけて、尿道の締まりをよくする作用があります。 トコフェロールは血行を促進し、尿道の周囲の筋肉や神経の強化に役立ちます。これらの働きにより、カボチャの種をとれば、泌尿器や尿道の周囲にある筋肉や神経の働きがよくなるため、頻尿・尿もれの解消が期待できるのです。
ぺポカポチャの種は種苗店で市販されているので、それを軽く数分炒るだけで手軽に食べられます。香ばしくクセのない味なので食べやすいはずです。1日当たりの目安は10粒程度です。
ぺポカポチャの仲問の1つに、その形がキュウリに似たズッキーニがあります。種の部分は少ないのですが、スーパーなどで入手できるので、積極的に料理などに使うのもいいでしょう。
なお、リグニンやトコフェロールをはじめとする成分は熱に強く、加熱しても失われません。 最近は、ぺポカポチヤの種のエキスを含む栄養補助食品が市販されています。ぺポカポチヤの種を入手できない人は、これを利用するのも手です。