高齢者の不眠の大きな原因は、頻尿、尿漏れ。骨盤若返りヨガで改善する。

まずは頻尿・尿もれ診断チェック

不眠と頻尿・尿漏れは表裏一体

「夜なかなか眠れない」「何度もトイレに起きてしまい休めない」「我慢できずに漏らしてしまう」など中高年には不眠や頻尿・尿もれに悩まされる人が急増しています。 不眠と頻尿・尿もれはいわば表裏一体の関係にあるのです。不眠で悩んでいるhとの多くは自律神経とは無関係に血管が乱れています。

自律神経は排尿の機能をコントロールする神経でもあるので働きが乱れたり、不能になれば頻尿や尿もれを引き起こすようになります。

さらに夜中に頻繁にトレイに起きるようになると、不眠の症状が悪化するという悪循環に陥ります。 一般に頻尿というのは「昼間起きている間に8回以上排尿する」「夜間、眠っている間に2回以上排尿に起きる」症状を指し、尿漏れ(医学的には尿失禁という)は自分の意思とは無関係に 尿がもれてしまう症状を指します。

頻尿も尿もれも生命にかかわるような病気ではありませんが、QOLを低下させる困った症状であり、人知れず不便な思いをしている人はたくさんいます。

夜間頻尿のある人が4500万人、昼間の頻尿が3300万人、尿もれが1000万人もいます。いずれも加齢とともに増え、60歳以上では約78%もの男女がトラブルを抱えています。

このように年とともに尿トラブルが増えるのは、排尿のシステムに異常が生じるからです。どんな異常が起こるかによって頻尿や尿もれはいくつかのタイプに分かれ、症状も変わってきます。自分がどのタイプかを知り、それに合った対処方をとることで改善することができます。自己診断は以下のチャートを使って診断してみてください。

高齢者には多い多飲による頻尿

頻尿・尿もれタイプを調べる場合、まず排尿時に痛みがあるか、もしくは尿が濁るなどの異常がないかチェックします。こうした症状がある場合、特に女性の場合、膀胱炎の疑いがあります。また、腎臓から尿管に至るどこかで炎症が起こっている可能性もあります。

次に尿もれの有無もひとつの目安になります。トイレが近いものの尿もれがないという人なら何らかの病気や生活習慣に原因が潜んでいる場合があります。もし、水分を1日に2.5リットル以上とっているという人は 「多飲による頻尿」の可能性があります。意外に高齢者の頻尿の原因として多く見られるもので、その背景には糖尿病によるのどの異常な渇きが引き金となって場合もあるので要注意です

糖尿病の基礎知識はこちらです。

水分はそれほど摂らない…という人であれば、「過活動膀胱」による頻尿の可能性もあります。過活動膀胱というのは、何らかの原因で膀胱が過敏になり、尿がたまりきらないのに排尿したくなる病気で、 急に激しい尿意が起きて我慢できなるのが特徴です。過活動膀胱以外では、尿意のあるなしにかかわらずトイレに行かないと落ち着かないという心因性(神経性)の頻尿もあります。また、腎臓の機能が低下している場合も頻尿になります。

泌尿器以外の病気の場合も

尿もれのある人は、もれる状況やもれ方をよくチェックします。尿もれで多いのは、咳やくしゃみなどをしておなかに力が入ったときに尿がもれる「腹圧性尿失禁」と突然強い尿意に襲われる「切迫性尿失禁」で、 両者の症状を併せ持った混合型尿失禁というのもあります。

腹圧性尿失禁は、骨盤底筋や尿道括約筋が老化で衰えたときに生じやすい症状です。一方、切迫性尿失禁のほとんどは過活動膀胱起こりますが、男性なら前立腺肥大症、女性なら膀胱炎でも起こる可能性があります。

尿がでにくく、残尿感のある「溢流性尿失禁」に悩む人の大半は男性で重症の前立腺肥大症が原因となっている場合が多いようです。 また、脊髄や脊椎の病気が原因の「反射性尿失禁」や知能障害・認知症などによる「機能性尿失禁」のほか特別な例ですが、尿道以外の場所から漏れる「尿道外尿失禁」や泌尿器の手術後に起こりやすい「全尿失禁」などもあります。 こうした尿もれの場合は、一刻も早く病院を受診して詳細の検査を行う必要があります。

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