血圧を下げるための鼻呼吸

血圧を下げるための習慣として「呼吸」も大切です。口での呼吸が習慣化している人は鼻呼吸に改善します。時間がかかっても少しずつ意識して改善します。

腎臓病の根治治療を目指す

日本では現在、脳神経外科、消化器外科、泌尿器科など、臓器ごとに科が分けられ、細分化・専門化が進んでいます。高度な先進医療が多くの患者さんの命を救っている一方で、高血圧などの生活習慣病や慢性腎臓病などは、減少するどころか増加し続けています。

なぜでしょうか?医師も患者さんも、検査数値にばかり気を取られ、病気の根本原因を見過ごしているからです。このままでは、どんなに優れた手術法や薬が開発されても、症状が一時的に改善するだけで、慢性疾患を根本から克服することはできません。 長年、腎臓の病気を専門に診療を行ってきました。腎臓病の患者さんを診る中で、その根本原因が腎臓だけではないということに気づいたのです。

現在、上咽頭(鼻の奥)の炎症が、腎臓病と深くかかわっていることがわかったため、耳鼻咽頭科や歯科とも連携を取りながら、腎臓病の根本治療を行っています。腎臓病は自分とは関係のない病気だと思っている です。しかし、腎機能が衰えると、老廃物がきちんと排出されなくなり、本来なら排出されるはずのナトリウムなどが血液中に残ってしまいます。それを排出するために、体内を循環する血液量が増加し、血圧が上がるのです。

腎臓は細い動脈の塊です。血圧が上がると、腎臓の細い血管が障害を受けたりつぶれたりして、少なくなります。そうなると、少ない血管に血液が流れ込み、さらに血圧が上がるという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。したがって、腎臓病の治療を です。しかし、腎機能が衰えると、老廃物がきちんと排出されなくなり、本来なら排出されるはずのナトリウムなどが血液中に残ってしまいます。それを排出するために、体内を循環する血液量が増加し、血圧が上がるのです。

腎臓は細い動脈の塊です。血圧が上がると、腎臓の細い血管が障害を受けたりつぶれたりして、少なくなります。そうなると、少ない血管に血液が流れ込み、さらに血圧が上がるという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。したがって、腎臓病の治療をするうえで、血圧をコントロールするということは、非常に重要なのです。

鼻の奥の炎症が血圧と腎臓に悪影響を及ぼす

全身を診て腎臓病を治す」という治療理念のもと、患者さんに対して、生生活習慣の改善指導を積極的に行っています。なかでも最もカを入れているのが、「鼻呼吸」です。高血圧や糖尿病などの生活習若や、腎臓病で受診する患者さんは、「口呼吸」の習慣を持っているかたが少なくありません。 空気中には、ほこりや花粉、細菌、ウイルス、化学物質などが浮遊しています。鼻から空気を吸い込めば、鼻毛や鼻粘膜、粘液でこうした異物が処理され、鼻水となって排出されます。この関門を通力抜けて、浄化された空気中に残ったわずかな病原体も、次に上咽頭の繊毛(細胞表面に密生する細く短い毛)とリンパ組織でつかまるしくみになつています。

ほ乳類の体は、空気中の見えない外敵から身を守るために、鼻呼吸をするようにできているのです。一方で、口は呼吸をする構造になっていません。 口から空気を吸うと雑菌を濾過するところがないたばかりか口腔内が肝臓して唾液による殺菌作用が機能しなくなってしまいます。 つまり、口の中に雑菌が葉殖しやすい状感になるのです。その結果、口から入った浄化されていない空気にさらされて上咽頭が炎症を起こしやすくなります。いわゆるカゼは、急性の上咽頭炎です。上咽頭が自律神経と密接にかかわつていることは、すでに証明されています。

自律神経とは、内臓や血管を謝整する神経です。上咽頭の炎症が慢性化すると、自律神経のバランスがくずれ、血流障害が起こったり、血圧が上がったりします。

また、上咽頭の炎症が、腎臓など離れた臓器に、障害や炎症を起こすことも明らかになっています。こうして体の各所に炎症が起こると、自律神経のうち、体を活動的にする交感神経が優位になり、さらに高血圧に拍車がかかるのです。 つまり、口呼吸によって引き起こされる上咽頭の炎症は、腎臓病はもとより、高血圧の原因 にもなります。したがって、口呼吸が習慣化している人はすぐに鼻呼吸にかえることが重要です。自分が鼻呼吸なのか、口呼吸なのか、確認する方法は次のとおりです。

口を閉じてください。舌の先がどこに当たっていますか?鼻呼吸の人は、舌の先が上あごにつきます。いっぼう口呼吸の人は、舌先が上前歯や下前歯につきます。つまり、舌の位置が低くなっているのです。

口呼吸の人は、まず、口を閉じて食べ物をよくかむことを心がけましょう。口周りの筋肉やあごが鍛えられ、口呼吸のクセを直すトレーニングになります。また、「あいうべ」もお勧めです。

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