起床1時間以内の光が有効

起床すぐに浴びる日光

1時間以内が大事

目が覚めてから浴びる太陽の光

「起床から4時間以内に光を見る」

この4時間以内というのは、もう少し詳しく言うと、起床から4時間までが、光でリズムを整えられる限度です、という意味です。光を見てメラトニン分泌を変えるには、最適なタイミングがあります。

1日の長さを表す位相(いそう)。これに影響を与えるのが光です。その光がどのタイミングで当たると位相はどのように変化するのかが大事なポイントになります。用語は難しいですが、ポイントはごくごくとても単純です。

最低体温になる朝4時より前に光を見ると、位相は後ろにずれて、「夜更かし朝寝坊」のリズムになります。夜中まで明るいところで過ごしているというのが、ちょうどこの現象です。

朝は当然、起きられなくなりますし、次の夜はもっと夜更かしになります。一方、最低体温の朝4時より後に光を見ると、位相は前にずれて、.早起き早寝のリズムになります。朝、早起きをして明るいところにいると、夜はなかなか遅くまで起きていられなくなっていきます。朝、早く起きてしまったから散歩をしたり、お庭の手入れをしていたら、夕食の時間ぐらいに眠くなってしまい、朝方に目覚めてしまうというご年配の方がよくいらっしやいますが、これは位相が前に進んだという現象です。

この位相が反応する感度がもっとも高いのが、最低体温から前後2~3時間あたりのタイミングです。意図的に早起きにしたり、夜遅くまで起きていられるようにしようという場合には、この位相反応が高いタイミングで光を見れば良い、ということになります。

一般の日勤をしている方が、朝スッキリ起きられるようにするためには、6時起きの場合、7時までに光を見るのが効果的ということです。

では、10時に仕事が始まるので、いつも8 時に起きている人はどうすればよいでしょうか? ここで、最低体温の時間帯が基準だということが重要になってきます。

最低体温は常に朝4時ではありません。深部体温リズムは、基本的には夕方最も高く、明け方最も低いリズムですが、このリズムをずらした生活を2週間以上していると、深部体温リズムもずれていきます。

8時起床の生活を続けていると、深部体温リズムも2時間程度後ろにずれていますので、最低体温になるのは朝6時ごろということになります。最低体温は、平均的な起床時間の2時間後です。ですから、8時起床の方は、9時までに光を見ると効果的だということになります。

起床時間がころころ変わる職業の方は、平均的な起床時間を自分の朝と決めて、その時聞から1時間以内に光を見るように意識することでリズムのズレを防ぐことが大切です。

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