腸ストレスが原因で大腸ガンが心配

下剤が習慣化してしまっている

現代人特有のストレスが腸ストレスを加速

どうしても下剤が手放せない人

便意そのものがなくなってしまうなど、排便する力がまったくない下剤依存症の傾向がある人に、これまで使っていた下剤を急にやめろというのは難しいでしょう。

まずは食材やソフトな薬をうまく組み合わせることで、腸のはたらきをよみがえらせ、強力な薬剤にたよらずに、自然な便意を復活させることを目指します。

このときに使うものは

  1. 酸化マグネシウム
  2. 新レシカルポン坐剤
  3. 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん
の3種類です。

酸化マグネシウム

酸化マグネシウムは塩類下剤の一種で、腸内で水分を吸収して腸の内容物の容積を増やすことにより、排便を促す薬です。多量に摂取すると、便が軟らかくなったり、バラバラになっつ たりして排出されやすくなります。酸化マグネシウムの主な成分であるマグネシウムはミネラルの一種であり、前述のようににがりや岩塩、ミネラルウォーターなどにも含有されているものです。

S状結腸に塊になった便が多く貯留してしまうとさらに硬くなり、腸管にフタをしてしまう形になります。そうすると、ガスが抜けにくく、お腹が張ってしまうことになるのです。酸化マグネシウムは軟便にすることで、お腹にたまったガスを排出させやすくしてくれます。

酸化マグネシウムは、長期に多く服用していると、腎臓に負担がかかることがありますが、年に2~3 回程度、血流中のマグネシウム濃度を測定し、正常範囲内であることを確認していれば、安全に服用することができる薬剤です。

新レシカルポン坐剤

新レシカルポン坐剤は、坐薬型の依存性の少ない便秘治療薬です。含有成分は、炭酸水素ナトリウムと無水リン酸二水素ナトリウムで、直腸に坐剤を入れるとカプセルが溶けて炭酸ガスが発生し、このガスの刺激によって排便を促してくれます。便意を促して直腸反射を改善するためには持ってこいの薬剤です。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

カエルの腹のように腹部膨満感を伴う便秘症に対して有効な漢方製剤です。滑石(含水珪酸アルミニウムという物質から構成される天然の鉱物)をはじめ、黄琴(シソ科コガネバナの根)、甘草(マメ科カンゾウの根)などの生薬によってできています。

この生薬の中には、強力なアントラキノン系下剤である大貴も入っているのですが、この薬剤のいいところは、大貴の含有量が非常に少ないにもかかわらず、排便効果は決して弱くないという点です。これは、防風通聖散に含まれるぼうしょう(塩類下剤の一種で、天然の含水硫酸ナトリウム) や黄琴、山裾子(クチナシの果実を乾燥したもの)、生妻( ショウガ根茎) など、消化管に効果のある生薬が8種類も含まれているためです。たとえば、塩類下剤の一種である菅硝には小腸刺激性効果がありますし、生姜は腸管内はっかの輸送を促進するはたらきが、薄ハッカ(ペパーミント)には腸管を弛緩させる作用が期待できます。

自然な便意がまったくなくなってしまった場合は、これらの薬剤を利用しながら便意をっける訓練をすることになります。便意がなくなってしまった場合、たとえば「朝、トイレに行って座ること」を習慣づけるといいといわれますが、実際には、このようなことを実践してもまったく排便にはつながりません。

便意が低下、あるいは消失してしまっている人には、たとえば前述の新レシカルポン坐剤を用いて直腸を毎回刺激することが近道なのです。新レシカルポン坐剤を朝食後30分前後に、あるいは朝忙しくて坐剤を使えない人であれば、就寝の2時間前くらいに、肛門から直腸に挿入し、5分後に直腸内に産出したガスを排出することを繰り返します。このような訓練によって、多くの人がで便意が出現するようになっています。

もともと便秘気味の人はイサゴールで解消できるケースがあります。あまりひどい場合は、少し量を多めにとる、下してしまうようであれば減量するなどの調整が必要です。
https://constipation-guide.net/natural/?p=421

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